村上 出

これからの地域課題解決のながれ

私達はみな、地域に住まう者として、それぞれの自治体による公共サービスを享受しています。しかしながら、我が国は昭和の高度経済成長時に街づくりが進み、現在は様々な社会インフラも老朽化による不具合の発生や、毎年多額の維持コストが掛る状況になってきており、自治体の税収が伸び悩む状況で大きな課題となっています。

この様な時代を迎え、いま地域住民による新たな自主活動の波が始まろうとしています。既に、我が国でも全国の様々な地域で「コード・フォー(Cf)・○○」と言う活動が始動し、新聞などにも取り上げられています。「コード」とはソフトウェアプログラムのソース・コードが由来で“○○”には地域名が付き、例えば県内ではCf神奈川やCf川崎などが活動されている様です。

この様な活動は、北米で2009年に発足した「コード・フォー・アメリカ」がはじまりです。ウェブの技術を行政に活かす「Gov 2.0」という概念を提唱しているIT業界の著名人や政府関係者などが、ウェブ技術者としてのスキルを公共分野で活かそうと呼び掛け、これに優秀なウェブ技術者が集まり、選定された各都市の行政サービスを改善するべく、様々なウェブアプリケーションが開発され続けています。

 市民はアプリをダウンロードしスマートフォンなどで、この様なサービスを享受します。

 ウェブ技術を用いることで、例えば課題解決に市民が参加できるプラットフォームが提供され、市民が社会の課題を提起する仕組みとなっています。下図に、課題発掘からアプリケーション開発、市民によるサービスの享受の流れを示します。


 課題解決には、政府・自治体が公開している膨大なデータ(ビッグデータ)を活用したり、位置情報(地理情報システム:GIS)と関連付けたりすることで、より効率化した行政サービスを提供することが可能となります。例えば、市民が道路に出来た穴をスマートフォンで撮影し、位置情報を添えてウェブ上にレポートすることで、行政による迅速な補修を可能にするなどが挙げられます。例としてCf会津(福島県)では消防団員の希望により、街中の消火栓や防火水槽の位置が情報提供されています。また、OPEN化により他の都市でも同様のサービスが展開されています。


 右図は筆者がGISツールで、ある情報を地図上に表示した例です。けいしん神奈川では、複数の研究会活動が取組みされていますが、例えば「コミュニティビジネス研究会」や「まち活研究会」のほか、BCP支援事業や福祉サービス/商店街第三者評価事業などで、この様なIT技術を活用することは有効と考えます。筆者は、研究会担当を仰せつかっており、興味のある方はご相談頂ければ幸いです。会員の皆様も、活用を検討されては如何でしょう。