中澤忠久

私の海外紀行雑感

 広報担当から寄稿を依頼されましたが、これといった題材がなく何を書こうか考えあぐんだ末、趣味の領域を記述することに至りました。私的な記事になってしまい恐縮しています。多少とも参考になれば幸いです。

 

 私はメーカーに入社以来、照明製品の品質管理、資材調達管理、生産技術・生産システムの改善・構築(トヨタ生産システムの導入)などに携わり、その後工場を転籍しビデオテープレコーダー・プリント配線板などの製造工程でお金を掛けない改善合理化に注力しました。

さらに生産技術部門において工場の省エネルギー化、環境保全・環境ISO取得活動、産業廃棄物の適正処理など多くの職場・業務を経験して来ました。

しかし一貫して国内を拠点にした業務であり海外への出張・視察には全くと言ってよいほど縁がない日々でした。

 このため外国の見聞を広げるため少しずつ海外への旅を行ってきました。現在までに渡航回数は13回、16ヶ国の地に足を運ぶことが出来ました。またワイフも一緒に行動を共にしてくれたことも幸いでした。

 海外で見知らぬアジア系の人が日本人かどうかを簡単に確認する方法があります。少し離れた所から「すみません」と声を掛けます。日本人であれば振り向きます。外国人であれば反応は殆どない筈です。私たちは旅行先で「Are you japanese?」と後ろから声を掛けられ振り向いて咄嗟に「Yes!」と答えると、日本人からの声掛けに双方で大笑いしたことがあります。前述の「すみません」は息子が語学留学の時、このように声を掛けられ、振返ったら日本に長期滞在をしたことのあるアメリカ人だったとのことです。

 

 世界には多くの自然がありますが、私のお薦めの一つ目は、やはり世界の名峰マッターホルンです。スイスの山岳ホテルから仰ぐ朝焼けのマッターホルンは感動ものです。近くには3883mのクラインマッターホルンがありゴンドラ・ロープウェイを乗り継ぎ頂上まで容易に辿り着き、360度の景観が楽しめ、夏でもスキーを楽しむことが可能です。

 二つ目は中国四川地方の九寨溝・黄龍の景観です。九寨溝は標高約3100mに位置し五彩池・五花海・熊猫(パンダ)海などの無数の湖とこれを結ぶ水量豊富な瀑布群で繋がっています。緑の森とエメラルドグリーンの湖面は圧巻です。一方黄龍は3600m級の高地にあり石灰岩の棚田に透きとおるような水色の水面に心が洗われる思いでした。また高山にも拘わらず緑の森林に囲まれているためか低地にいるような錯覚を起こします。ただこれらの入園にはパスポートを提示してチケットを購入する必要があります。また全ての宿泊ホテルでもチェックイン時にはパスポートの提示が要求されます。このような対応は中国だけでした。

 

 三つ目はアメリカ西部の広大な面積(荒野)と多くの国立公園群です。現地5日間の行程でバスの走行距離はほぼ3000km、一日平均600kmになり九州南端から北海道の宗谷岬まで移動したことに相当します。また西海岸の港から内陸に物資を運ぶ貨物列車は、150両程度は当たり前で全長2~3kmくらい、踏切で遭遇すると通過し終わるまで長時間の足止めとなります。(カリフォルニア州の面積は日本の国土より少し大きい(1.1倍))

 その他の見どころではダイヤモンドヘッドの頂上から見渡すワイキキの海、イギリス湖水地方の田園風景、北欧フィヨルドのクルーズ遊覧なども記憶に残るものがあります。

 

 国々や地域の特色は市街地や道路、スーパーマーケット、コンビニなどにも現われています。成都(中国)の道路は片側5車線、その中に分離帯があり、中央分離帯を挟み上り下りで10車線のエリアがあります。ロンドン金融街やマンハッタンの中心部を少し外れた地域などはいま一つの感があり、清潔さや良く整備されている都市はやはり東京がトップクラスではないかとの印象を持っています(見る視点によっては異なります)。また食べ物の種類の豊富さ・おいしさ、治安の良さなども日本の最大の特長ではないかと感じています。

 

 終わりに旅の印象の良し悪しは、やはり天候に左右されます。雨や霧、風の強い日はどうしても印象が悪くなります。私たちの旅の鬼門は「風」でした。エアーズロックの登頂は強風のため中止、イタリアの青の洞窟も風による波のため入れずなど、期待していた行程がカットされる場面があったことです。(国内でも同様のことが数度ありました)

 

 海外の旅は観光と共にその国の様子の一端を垣間見ることが出来、日本国内と異なる事実を発見する事ができます。海外の良い所、日本の良い所など改めて認識出来ることもその良さではないかと思っています。

(黄龍、五花海の透き通るような水の色と森林の緑。標高3600m付近)