商店街第三者評価事業

 商店街の衰退化が言われて久しい。売上不振や後継者難から空き店舗が増加し、シャッター通り化していく。そこまでいかなくても、空き店舗が点在する商店街はあちこちで目にする。こんな状態への対応として、商店街のハード整備やさまざまなソフト事業が行われてきた。行政も各種補助金で支援してきた。

 

 ところが、商店街の衰退化は一向にとまらないどころか、さらに進展傾向を示している。もっと、商店街の課題を体系的に捉え、課題の本質を明確にして優先順位を付けて取組むことが必要だと考えた。そこで目を付けたのが、日本経営品質賞のアセスメント基準である。

 

 日本経営品質賞は、アメリカ経済の復活に寄与したといわれる「マルコム・ボルドリッジ賞」がもとになっている。日本において、この賞の仕組みを徹底的に研究し、1995年12月、財団法人 社会経済生産性本部が「日本経営品質賞」を創設した。

 グローバルな競争市場のなかで、日本企業が国際的に競争力のある経営構造へと質的な転換を図るため、顧客からの視点で経営全体を運営し、自己革新を通じて新しい価値を創出しつづけることのできる「卓越した経営品質の仕組み」を有する企業を表彰する目的で創設された表彰制度である。

 

 日本経営品質賞のアセスメント基準では、「卓越した経営」を実現していくために、「顧客本位」「独自能力」「社員重視」「社会との調和」の4つを基本理念とし、8つのカテゴリーから企業を評価し、取組課題を明確にしていく。

 この考え方をもとに作成されたのが「福祉サービス第三者評価」である。これは、保育所や高齢者の福祉施設を対象に、評価基準に基づいて評価機関が評価して公表する制度である。日本経営品質のアセスメント基準は、福祉サービス分野だけでなく、学校や病院、行政組織の評価にも活用されている。

 

 「商店街の第三者評価」は、日本経営品質賞のアセスメント基準の8つのカテゴリーをもとに、これを商店街に向けて次のような8つのカテゴリーを作成し、これに沿って商店街を評価し、課題を体系的の捉えようとしたものである。

 

 第1カテゴリー  商店街幹部のリーダーシップ

 第2カテゴリー  商店街の社会的責任

 第3カテゴリー  顧客の理解と対応

 第4カテゴリー  戦略の策定と展開

 第5カテゴリー  個店と組織の能力向上

 第6カテゴリー  顧客価値創造のプロセス

 第7カテゴリー  情報マネジメント

 第8カテゴリー  活動結果

 

 「商店街の第三者評価」をもとに、今まで相模原市と大和市の3つの商店街の評価を行った。しかし、評価結果の報告会を行っただけでとどまっている。評価結果をどのように活かしていくのかが求められる。また、「商店街の第三者評価」自体をもっと広めていくことも大きな課題である。

 商店街第三者評価のための商店街の自己評価シートを作成しましたのでご参考にして下さい。

(会員 大場保男)

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商店街第三者評価のための商店街の自己評価シート
商店街第三者評価表.pdf
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