おふくろの味から ご町内の元気づくり

~石川町一丁目婦人部の新しい試みをたずねて~

 横浜市中区の石川町一丁目町内会自治会の婦人部は、昨秋より毎週水曜日に手作り惣菜や弁当の販売事業を試験的に開始しています。町内会自治会の新たな役割を目指して活動している婦人部の方々(左:民生委員の大形孝子、中央:婦人部長の栗林美茂、右:料理長の管かよ子)のお話が、平成29年3月8日(水)14時~16時 場所:石川町一丁目町内会館にてありました。

 

 町内の方、近隣の町内の方、社会福祉協議会の方など、約30名の方が参加し、お話をおうかがいしました。その後、婦人部が調理したおふくろの味(弁当)に舌鼓を打ち、熱心に質疑応答をしました。(文責:広報)

 

 婦人部(約20数名)は、石川町一丁目を明るく楽しい町にするために、イベントを考え、男性役員支える裏方となって働いています。毎月第一日曜日(7月、8月、1月、2月は除く)には「歩け歩けの会」を実施して足腰を鍛える、町内会館を建てる際には寄付で集めた品物をバザールで資金調達をする、餅つき大会の開催、関東大震災の記念行事では50~100人分の食事をつくる、以前は掃除会社に依頼していた町内会館の掃除を引受けるなど。

 

 このような活動をすると、町内に単身高齢者が増えているのが見えてきます。単身高齢者の健康状態はどうなのか、お薬はきちんと飲めているのか、安否確認ができているのか、などなど心配なことばかりです。民生委員の大形たか子さんは、「とにかく訪問して、状況を把握することが大切だ」と語っています。

 このような話し合い中から、高齢者とコミュニケーションがとれる配食事業が始まったようです。始める際に、「一度拙いことがあったら、事業をやめる」と栗林婦人部長は覚悟を語っています。

 

 配食事業の目的に、①単身高齢者の見守りにつなげる、②婦人部のメンバーが仕事に関わることで遣り甲斐を創りだす、③町内会館の活用、を掲げています。町内会はボランティア活動なので、人集めが難しいです。目的を明確にすることで、メンバーが集まりやすくなったとお話されています。

 

 お弁当のメニューは婦人部が全員で開発しています。お値段は1コイン500円と決め、①材料に拘る、例えばお米はブランド米、②出汁も良質なものを使う、③味付けには手間をかける(どんな手間かは秘密)、④手抜きをしない、以上をモットーにメニューを作っています。カロリーの目安は550~650キロカロリーです。メンバーが試食して、納得するものを商品化していますので、「人気のないお弁当はない」と料理長の菅かよこさんが話されています。特に人気のあるメニューは、ちらし寿司、三色そぼろご飯、きのこご飯、サバの味噌煮 ・・・・です。

 特に販売促進活動はしていませんが、口コミで広まったそうです。3月現在、30軒から約80個の注文。注文をする方は地元の方が中心で、単身高齢者は2割ぐらい。お弁当の配達は、町内会の副会長とレクリエーション部長のお二人に手伝ってもらっています。

 

 試食は「鮭弁」(写真右)で、弁当のカバーに食品成分(写真下)が記載されています。主食はきのこごはん。主菜は焼鮭と天ぷらのかき揚げ。副菜には、牛蒡とひき肉のつくだ煮、豆とつけ物、ほうれん草のゴマ和え。デザートにミカンとパイナップル。まず、品数の多さにビックリしました。

 食してみると、薄味ですが、味付けはしっかりとしています。鮭も生鮭で、前の晩からお酒で味付けをしており、まさに手間暇をかけています。塩や醤油を使っておらず、高齢者に適したメニューだと思いました。

 天ぷらのかき揚げは、油っこくなく、カラット揚げてあります。町内会館の調理器具は家庭用なので、天ぷらを揚げるのに長時間かかり、余分な油が付くそうです。メンバーの中に、天ぷら揚げの得意な方がいて、火力が弱くてもカラット揚げることができます。メンバーが得意技を持ち寄り、弁当事業を立ち上げている姿がうかがえます。

 

 試食後、多くの方からコメントを頂きました。コンビニの弁当と比べたら雲泥の差がある。コンビニの天ぷらなんか油っこいし、ついつい買ってしまうが、健康面を考えたら町内会の弁当の方がいいね!一度、食べてみたら、品質が良いのに吃驚し、家内も町内会の弁当を食べるようになった。血圧が高く、塩分を控える必要がある。塩分が少ないのに、旨い・・・・・・・・・。

 婦人部で始めた弁当事業は、まだ試行の段階ですが、

① 一人暮らしの高齢者は是非利用して欲しい、

② 料理作りの楽しみが増え、生きがい

③ 町内会館の活性化につながり、資金作りにも役立つ

を目指して頑張ると決意を話されています。