「地域活性化のツボって何だろう?」 in 寒川

 かながわ朝市サミット(第7回)が寒川町の駅前広場で開催されました。宇都宮共和大学シティライフ学部・内藤英二教授に「地域活性化のツボって何だろう?」をテーマに基調講演をして頂きました。

 基調講演後、朝市の主催者、ベンチャー企業の育成家、経営者等を交えてパネルディスカッションがなされました。

 コーディネーター 大場保男(中小企業診断士 けいしん神奈川会員)

 パネラー 内藤英二 宇都宮共和大学シティライフ学部教授

      治田友香 関内イノベーションイニシアティブ株式会社代表取締役社長

      宮治勇輔 株式会社みやじ豚 代表取締役社長

           特定非営利活動法人農家のこせがれネットワーク 代表理事

      坪倉良和 金一グループ会長

基調講演 内藤英二 宇都宮共和大学シティライフ学部教授

 「宇都宮市と言えば何を連想されますか?」と、講師の問いかけから始まりました。

餃子の消費量日本一を15年間続けてきた「餃子の街」、カクテル技能競技で多くの優勝者を輩出してきた「カクテルの街」、渡辺貞夫を輩出した「ジャズの街」、移動手段に自転車を多く使う「自転車の街」、これから次世代型路面電車を導入する「LRT(Light Rail Transit)の街」・・・。

 

 宇都宮市によるプロモーション活動として、宇都宮の豊かさや楽しさを表現するブランドメッセージ「住めば愉快だ宇都宮」(登録企業・団体数:613社)、宇都宮の「ミヤ」と妖精フェアリーから「ミヤリー」と名付けられたマスコット・キャラ(市制110周年を記念して誕生)、ひとやものへの思いやりを世界に発信する「宇都宮もったいない市民運動会議」。

 「行政はいろいろな施策を実施し、努力はしているが、それほど知名度が上がっているわけではない。個々の施策の存在や名前を聞いたことのある人は多いが、実際に何をしているか応えられる人は少ない。何のために街づくりや地域活性化をしているのか、施策に取組んでいる人たちが気づいてない。施策に統一性がなく、共通の理念(マインド)が見あたらない」と講師は嘆いています。

 共通のマインドとは何か?ロゴ「住めば愉快だ宇都宮」はモノと文化を表し、ロゴ「ミヤリー」はヒトとフルサトを表し、ロゴ「もったいない運動」は環境と地球を表しています。それを貫く共通のマインドは『他を思いやる心』だと講師は語ります。

 

 地域活性化とは?担い手となるヒトのネットワークが、地域にあるモノを発掘・活用して、地域内におカネを回していくこと。それには、自己の利益よりも他者の利益を優先して考え、行動ができる「馬鹿者」(ツボ①)の存在と、その「馬鹿者」を結びつけるマインド「利他心」(ツボ②)が、地域活性化のツボだと講師は結論付けています。実際に、栃木県で地域活性化に尽力されてきたお二人の事例紹介がありました。

・吉田恵子 宇都宮市「まちの駅ネットワーク」

 5時半までは栃木県庁職員。5時半からはまちの駅応援団。宇都宮中心部からお店がなくなり、人が減っていくと、街の歴史や文化も消えていくことを寂しく思っていた時、“まちの駅”と運命(?!)の出会を果たす。平成16年「まちの駅ネットワークとちぎ」を設立し、現在までひとりNPOとして、県内外でまちの駅をつくる・つなげる活動を展開中。

 

・風間教司 鹿沼市「ネコヤド商店街」(有)風間総合サービス代表取締役 珈琲焙煎士

 1999年自宅をセルフビルドで改装したCafé響茶庵をオープン以降、築100年の商家や元連れ込み宿などをリノベーションしたカフェー「日光珈琲」等、4店のカフェと服飾雑貨店を鹿沼、日光、宇都宮にて展開。珈琲豆の焙煎、卸、カフェ&フードビジネスコンサルティングを行う。また、新規起業育成事業「ネコヤド大市」、若手商業者による地域づくり団体「DANNAVISION」を手がけ、地域づくりの担い手の育成を行っている。

パネルディスカッション

 寒川町を活性化するのに、どのようにしたらよいかという問いに対し、パネラーの皆さんから様々意見がありました。そこから気になる意見を幾つか拾ってみました。

  • 寒川駅前には、朝市ができる立派な空間がある。これを売りにしたらどうか。逆手に取れば、全て長所。誇りを持てるものを発信する。
  • 寒川町の行政、商店街の方々が変わろうとする気があるのか。変わろうとすれば、助けることもできる。
  • 良い提案を出来る機会をたくさん作り、次の手立てを考える場を作ることが大事。地域の人が立ち上がる以外にない。
  • ベンチャースクールに100人いても、やれる人は1人か2人ぐらいしかいない。学校教育では教えない。
  • 地域のなかには立ち上がりたい人もいる。頑張ろうとする人を地域で支えられるかが課題。とにかく、買ってあげる。どれだけ、地域内でお金をまわせるか。